医学部予備校選びが明暗を分ける?講師や設備など比較すべき観点を解説します
医学部予備校を選ぶ際には何を基準にしていますか?
あたり前ですが、医学部予備校へは通えば医学部に合格するというものではありません。
全国の猛者たちを跳ね除け医学部を突破するためには、目的に適した医学部予備校で、効果的に学ぶ必要があります。本稿では、医学部予備校選びで重視すべきポイントをご紹介します。
ソフト面をチェック!重視すべきは「誰」が「何」を教えてくれるのか
講師のラインナップは要チェック!
まずは、その医学部予備校にはどんな講師がいるのかをチェックしましょう。
何大学卒の講師なのか、ベテランなのか若手なのか、他の医学部予備校でも活躍しているのかなどの情報を集めることによって指導力を推し量ることができます。講師の学歴を公開していない予備校や、学歴を不正確に記載している予備校は要注意です。
例えば、実在しない学部学科を卒業していると記載していたり、大学院なのに「卒業」と記載している予備校も多数あります。大学院は「修了」するものであって、「卒業」という制度はありません。講師の学歴記載の正確性に無関心な予備校は、生徒のケアも無関心(適切ではない)可能性が高いです。
・東大京大や早稲田大学慶應義塾大学レベルの大学出身か
・大学学部だけでなく大学院も修了しているか
医学部の入試問題は一般大学の入試問題と傾向が異なるケースも多く、講師にはそれぞれ得意分野があります。また、問題集や参考書を執筆するためには膨大な資料を整理して体系的な原稿を作成する必要があります。したがって、著作がある講師は一定程度の教材研究能力があると考えられます。医学部予備校のホームページや資料請求で詳細を確認することもできますので、検討の際にはぜひ確認するようにしましょう。
・医学部受験予備校の講師歴があるか
・大手予備校の講師歴があるか
・講師の著作があるか
医学部予備校のカリキュラムで重視すべきものは?
医学部予備校とは、医学部の入試でより高い点数を獲得するために存在しています。そのため、本番で加点できる手法を指導してくれることや、受講者にあった形で指導してくれることが重要です。
苦手な分野を重点的にサポートしてくれる、個別対応が可能なカリキュラムや、複数人でのクラス受講形式、通信教育の充実、カウンセリングや面談など、予備校によっては多くのサポート体制が備わっています。予備校によっては、自校出身の現役医学部生をチューターとして配置しているところもあります。
・受験生のサポート体制(事務スタッフ、面談、チューター制度など)
・集団授業の1クラス受講人数
・個別指導が選択できるか
・通信講座(Web講座など)が用意されているか
医学部予備校を利用する目的によって、どのようなカリキュラムがベストなのかが変わってきます。例えば進学校出身で自律的に勉強する習慣があるが医学部入試の問題傾向に合致したoutput方法が身についていないのか、それとも高校在学中は部活に熱中しており勉強する習慣が身についておらず生活習慣も含めて指導を求めているのかで、最適な予備校は異なります。
・受験生の自主性を重視する校風か
・生活習慣も含めて指導する校風か
自身の目指す医学部に強いカリキュラムかどうか、必要なサポートが整っているのかをしっかり見極めましょう。面談や体験で相談してみるのもおすすめです。
オンライン講座など特徴的な授業を実施する予備校も
目下コロナウイルスの影響で通学が難しく、付け焼刃的に急ごしらえでオンライン講座に切り替えをする予備校も増えつつあるかもしれません。しかし、通常時からオンライン講座に力を入れている医学部予備校もあります。
そういった医学部予備校であれば、web上で完結するオンライン講座でも授業の質を落とすことなく受験対策を進めることができるでしょう。昨今のコロナウイルスに影響を受けることも少なく、安定して授業を受けることができます。
当サイトではWeb講義によるオンライン指導を得意とする予備校も多数掲載しています。当サイトのトップページから検索してご確認ください。
・オンライン講座(Web講座)の充実度
ハード面もチェック!勉強できる環境は重視せよ
医学部予備校には具体的に何が必要?
医学部予備校の目的は受験までの徹底サポートのため、いかに集中できる環境を作れるかが肝となります。そのような環境が整備されているのかにも注目して医学部予備校を比較してください。
例えば、自習室は予約制なのか専用室があるのか、先着順なのか、利用時間はいつなのか、休日も利用できるのか、教材を置ける専用ロッカーはあるのか、寮や食堂の環境は快適なのかなどが挙げられます。いざ勉強をする際に、少しでもストレスのない状況を作れることがポイントです。
・自習室の環境(予約制or先着順)
・週末も使用できるか、長期休暇中も使用できるか
集中できる条件は人それぞれなので、自分が一番やりやすい環境で勉強ができるよう、予備校の学習環境はあらかじめ確認するようにしましょう。無料体験や見学会が開催されている場合もあるため、気になる医学部予備校は一度、見学しておくと安心です。
自習専用ブースや駅近マンションなどの学習環境が整った予備校も
医学部予備校は各校が様々な設備を競って整えています。医学部入試では出題範囲場膨大なため、予備校の授業に加えて自習の時間も長く確保する必要があります。そのため、いかに集中して自習できる環境が整っているかどうかが重要です。
1人につき1席、専用の自習ブースが提供されるなど、ハード面での環境が充実している医学部予備校もあります。自宅での自習では集中しづらいといった方には、自習室環境が充実している予備校を選びましょう。
・専用自習室があるか(単なる空き教室の開放or自習室専用の部屋がある)
・専用自習スペースの確保(各自が毎日場所取りをするフリースペース形式or各受験生専用の個別ブース形式)
・各受験生用の専用ロッカーがあるか
食事付きの寮を完備している、駅近のワンルームマンションと提携している、などの在籍生の住環境までケアしている予備校も多くあります。地方出身者が医学部予備校で浪人する場合には、このような予備校も選択肢に加えましょう。
・学生寮の環境(予備校専用寮orマンションの一部を借上)
・専属スタッフ(寮母さん)がいるか
・食生活のケア(寮で食事が提供されるor自炊または外食)
お金の面も見逃せない!費用対効果は重要ポイント
医学部予備校にかかる費用はどのくらい?
医学部予備校は、通常の大手医学部予備校に比べても費用は高額というイメージがありますが、実際に高額です。大手予備校の医学部コースに通学する場合は年間50~90万位が相場ですが、(特に私立)医学部専門の予備校だと年間300~1000万の費用がかかります。
予備校によってかなり費用の差がありますが、例えば個別指導のコマ数が多かったり自習室などのサポート体制が充実すればするほど費用は高額になっていきます。ひとえに高い費用を払えば合格できるというわけではありませんので、自分には何が必要なのかを取捨選択していくようにしましょう。
何に費用がかかるのか?
医学部予備校費用の内訳は、大きく分けると「入会金」「教材費」「授業料」「講習料」「施設費」です。その中で大きく差が出るのは「授業料」と「講習料」でしょう。
授業は集団授業なのか、個別指導なのかでも費用が異なりますし、講習料も講座数などの内容次第で費用は変わります。また寮に入るという場合には「施設費」やそれに付随する「食事費用」も忘れてはいけません。
医学部受験専門の予備校に通学することは一種の投資です。したがって、医学部合格のためにどれだけ投資するのか、という観点で慎重に精査するようにしてください。
まとめ
医学部予備校の比較ポイントをご紹介しましたが、選ぶ際に大切なことは「予備校で何を得たいのか」を明確にしておくことです。授業料が高ければ良いわけではありませんし、授業時間が長ければ医学部入試に合格するものでもありません。
限られた自分の時間をより有効に使える医学部予備校を、ぜひ探してみてください。