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医学部不正入試問題によって、医学部入試はどう変わったのか | 医学部予備校比較ナビ | 全国の医学部専門予備校を比較検索、一括資料請求

医学部不正入試問題によって、医学部入試はどう変わったのか

2018年に発覚した医学部不正入試問題をきっかけに、各大学が公正で公平な入学試験制度の整備に乗り出しています。本来、医学部の大学入学者選抜は、将来医師になる人材の採用試験だと考えられていました。

そのため、例え私立大学であっても高い公共性を持ち、公正かつ適切な方法で行われるものであったはずです。

医学部不正入試問題の発覚は受験生のみならず社会全体に混乱を招き、広く信頼を失うこととなりました。本稿では、医学部不正入試の発覚から文部科学省、各大学の対応を振り返り、今後の医学部入試にどのように影響するのかを解説します。

東京医科大学の不正入試問題の発覚

医学部不正入試事件の始まり

東京医科大学による医学部不正入試問題が発覚したのは、2018年7月のことでした。大学入学者選抜は、公正かつ妥当な方法により、適切な体制を整えて行うものとされていますが、文部科学省の幹部職員が息子を東京医科大学に合格させるよう口利きし、その見返りとして、文部科学省が行っている私立大学支援事業の対象校に、同大学を選定したことが始まりです。

その後の第三者委員会による調査の結果、女子受験生の点数を一律で減点するなど、男子受験生を優遇していたことが認められました。

東京医科大学の入試における不正発覚をきっかけに、他大学の医学部にも疑いの目が向けられ、同年8月、全国の大学を対象とした文部科学省による調査が行われることになりました。

そして12月、調査結果の最終報告書となる「医学部医学科の入学者選抜における公正確保等に係る緊急調査 最終まとめ の発表があり、東京医科大学岩手医科大学、金沢医科大学、神戸大学、順天堂大学、昭和大学、福岡大学、北里大学、日本大学、聖マリアンナ医科大学の10校を不適切な入試が行われたと指摘しています。

聖マリアンナ医科大学だけはその調査結果を受け、「順位を付す関係から、評価を点数化した上で総合評価していたが、その最高点が全体の約1/4程度と高すぎたことから疑念を招いたもの」「意図していなくとも、属性による評価の差異が生じ、一部受験生の入試結果に影響を及ぼした可能性があったと認識している」とし、不正があったことを否定しています。

東京医科大学における不正入試問題

第三者委員会の三度にわたる調査により判明した東京医科大学の主たる不正は二点。二浪以上と女子受験生が不利となるよう仕向けた得点操作と、関係者である特定の学生に対し、点数データの書き換えや加点により一般受験生より優遇し合格させる裏口入学でした。

東京医科大学では、2006年度にはすでに医学部の不正入試が行われており、その期間からすると、不正の影響を受けた受験生は少なくとも2万人以上にのぼるといわれています。

中でも、2013年度から2018年度の医学科入学試験においては、女性や多浪生を不利に扱う得点操作により、6年間で合計178名(男性57名、女性121名)が不正に不合格になった可能性があるとされています。

2018年度の推薦入試では、合格者27名のうち、男性合格者が18名に対し女性合格者は9名。さらに、合計点の順位が14位以下の合格者に着目すると、合計点の順位が14位から36位までの受験生は、11名が合格し12名が不合格になっていることがわかりました。

この合格者の内訳を見ると、男性10名に対し女性は茨城特別推薦入試の合格者1名のみでした。2018年度の合否判定の入試委員会では「去年は女性が多かったので、今年は男性を多く取りたい」という考えを持っていたことも明らかになっています。

また、一般入試・センター利用入試の二次試験科目である小論文試験の点数では、性別だけでなく高校卒業年からの経過年数に応じて、一部の受験生にだけ点数を加点するなど、成績順位を高める等の調整も行われていました。

東京医科大学では一般入試の繰り上げ合格においても、問題行為が指摘されています。繰り上げ合格者には、合格者選定名簿の成績上位者から順に電話連絡が行われることになっています。

ところが、2018年度一般入試繰り上げ合格では、合格者選定名簿の上位5名へ連絡するより前に、特定の受験生に電話連絡を行い、繰り上げ合格の手続きを行ったことが確認されています。

北里大学における不正入試

北里大学では、2018年度一般入試の補欠合格者へ電話連絡をする際、成績順ではなく男性や年齢の若い受験生を優先していたことがわかりました。総合得点440点以上の補欠合格者は男女・年齢にかかわらず合格とされていましたが、439点以下の補欠合格者においては男性若年齢者が優先されていたことがわかりました。

それにより、合格ラインに達する得点であっても繰り上げ合格の対象にならなかった受験生は10名いたとされています。不合格になった10名は、追加合格として2019年度の入学が認められました。

昭和大学における不正入試

昭和大学は2018年10月の会見で、現役・一浪受験生対し不正に加点していたと発表しています。同大学医学部の二次試験にかかわる調査書の評価において、現役生には10点、一浪生には5点を加点していました。

また、同窓子女の受験生を対象とした優遇措置も報告されており、入学者の確定を急ぐため辞退者の見込み数に応じ、補欠者のうちから同窓生子女を優先的に合格させていたことがわかりました。同窓生の子女は大学の理念に理解があるとし、他の受験生に比べて入学する可能性が高いとされていました。

そのため、合格したとしても入学を辞退する受験生が多い中、同窓生に合格判定を出すことで、早い時期に合格者を確定できると考えられていたのです。

2018年度の二期入試では、募集定員20名に対し24名が合格しており、うち4名が同窓生子女や親族などの関係者であることがわかっています。さらに2012年度から2017年度にも、同窓生子女や親族、計19名が合格点に達していないものの合格とされていました。

補欠者繰り上げ合格の電話連絡においても、成績上位者から順に架電をしているはずが、2013年度は男性137名に対し女性3名、2014年度は男性127名に対し女性6名、2015年度は男性122名に対し女性8名、2016年度は男性92名に対し女性6名、2017年度は男性73名に対し女性2名、2018年度は男性56名に対し女性0名と、性別による大きな差が顕著に現れています。

医学部への志望者数の減少

大学側の自主公表を受け、文部科学省は不正のあった大学の実名を出して公表しています。文部科学省が医学部入試において不正を指摘したのは、一連の発端になった東京医科大学のほか、岩手医科大学、金沢医科大学、神戸大学、順天堂大学、昭和大学、福岡大学、北里大学、聖マリアンナ医科大学、日本大学の計10校でした。

この公表を受け、不正が行われた大学における2019年度の医学部入学試験の志願者は大きく減少しました。特に東京医科大学の志願者数は、前年比約70%と大幅に減小。その他、聖マリアンナ医科大学では前年比約40%、北里大学では前年比約30%の減少がみられました。

志願者世代の人口減少や景気の動向を加味しても志願者数の減少は明らかで、これは長年積み上げてきたはずの医学部への信用が崩れ落ちた結果でした。

不正が発覚した大学はどのようなペナルティを受けたのか

2019年1月、医学部不正入試問題を受け、文部科学省は東京医科大学をはじめとする不正の行われた大学に対し、2018年度の私学助成金の不交付、減額を発表しました。

東京医科大学においては2018年、2019年の私学助成金の全額不交付、日本大学は35%の減額(アメリカンフットボール部関連の減額も含む)、岩手医科大学、昭和大学、順天堂大学、北里大学、金沢医科大学、福岡大学は、入学試験での不正が発覚したものの、対応が適切で早かったとして、25%の減額となりました。

聖マリアンナ医科大学も同様に、医学部入学試験において不正が行われた可能性が高いとされたものの、同大学の反論の結果、2018年度分の私学助成金は全額交付され、調査結果などを踏まえ2019年度以降の対応を検討することとなりました。

その後、2020年1月、同大学でも医学部入試に不正があったという調査報告書を第三者委員会が公表しました。ところが聖マリアンナ医科大学はその調査結果についても否定したため、2020年3月には減額なしの私学助成金を受け取っています。

医学部不正入試問題以降に改善されたこと

医学部入試の制度改善と信頼を取り戻す努力

大学側としては医学部への志願者数を元に戻さねば、私学助成金が交付されないばかりか受験料収入を得ることができません。大学の経営面を考えると、このような減収は教育や研究の質の低下を招くだけでなく、医学部生の就職先でもある付属病院の経営にまで影響が及びます。

それでは医学部生に十分な環境を与えられないという悪循環になってしまうのです。

そうならないためにも各大学は公正で公平な入学試験を行い、社会からの信頼を取り戻さねばなりません。入学試験で合否を決める過程を明確にし公表することで、信頼の回復を図るべく対策を始めました。

また、2019年4月には、2018年以前の不正のあった入学試験で本来なら合格していたはずの元受験生、計8大学43名を追加合格としました。

今後、医学部の入試はどうなるのか

医学部不正入試問題を受け、公正で公平な入学試験が行われるよう各大学で改善策を講じるようになりました。

具体的な策として
・合否判定は受験生の性別や年齢を伏せた資料を用いて行う
・面接には必ず女性面接官を起用
・現役生と一浪生を対象とした調査書の評価への一律加点を廃止
・二次試験の合計得点を不合格者に開示
・これまでは大学の執行部が担っていた入試委員のメンバーを教授会で選定し、執行部から独立した組織にする

など、信頼を取り戻すべく入学試験の改善をはじめました。

その結果は入学試験の結果にもしっかりと現れています。著しく合格率に男女差のあった大学も、女性の合格率が上昇したことなどから、公正な入学試験が行われたとされています。

まとめ

医学部不正入試問題をきっかけに、適切な入学試験が行われるよう様々な策が取られるようになりました。男女差別を払拭すべく、東京医科大学では大学初となる女性の学長が就任しています。

また、2019年度以降、不正な入試制度を改善する姿勢が十分に見られた場合、私学助成金の減額幅も徐々に縮小するとしています。

これらの施策は継続されてこそ意義があります。厳正な医学部入学試験を変わらずに行い、心ゆくまで学ぶ環境を作ることを願うばかりです。

 

日付 文部科学省資料より引用(※)
2018年7月 文部科学省の幹部職員が大学の入学者選抜に関わって大学から便宜を受けていたとされる事件を契機に、東京医科大学の入学者選抜における不適切な事案が明らかになった。
2018年8月7日 同大学の調査報告書3においては,一次試験での特定の受験者に対する特別な加点や、二次試験の小論文での性別や現役・浪人といった属性による得点調整が行われていたこと等が指摘された。
2018年8月10日 文部科学省では、8月10日に医学部医学科を置く全ての大学を対象に、「医学部医学科の入学者選抜における公正確保等に係る緊急調査」(以下単に「緊急調査」という。)4として書面調査を発出した。
2018年9月4日 書面調査に対する各大学からの回答内容のうち、各大学における合格者等の入学者選抜の実施状況については、結果速報5として取りまとめ、9月4日に公表。
2018年10月12日 訪問調査を実施する中で、複数の大学の入学者選抜において、不適切である可能性が高い事案が判明したことから、10月12日には医学部医学科を置く全ての大学に対して訪問調査を実施する方針に切り替えることを表明した。
併せて、緊急調査の最終まとめの時期を当初予定していた10月中から12月中へと変更とする一方、公正な入試の実施に向けて、中間まとめと各大学に対する注意喚起を行うことを表明した。
2018年10月23日 「医学部医学科の入学者選抜における公正確保等に係る緊急調査の中間まとめ」(以下単に「中間まとめ」という。)9を公表するとともに、「平成31年度大学入学者選抜の公正な実施に向けて」を大学や受験生に向けた文部科学大臣のメッセージ10として発出した。
2018年12月14日 全ての大学に対する訪問調査や、その際に生じた疑問点等についての事実関係の確認に取り組み、最終とりまとめの公表に至った。
2019年1月22日 「私立大学等経常費補助金取扱要領」において「入学に関する寄付金又は学校債の収受等により入学者選抜の公正性が害されたと認められるもの」に該当し、補助金の減額することが適当との結論に至った旨柴山文部科学大臣の記者会見で報告があった。

※出典/柴山昌彦文部科学大臣記者会見テキスト版
※出典/医学部医学科の入学者選抜における公正確保等に係る緊急調査 最終まとめ 

公表日
(報告書公開日)
文部科学省の判断 大学名 不正内容
(文部科学省資料及び各大学の報告書より引用)
2018年度の
私学助成金
交付
におけるペナルティ
2018年8月2日
(2018年10月23日)
不適切な事案 東京医科大学 ・特定の受験生について調査書等を確認・考慮の上、不合格になる方向で議論が進んでいたが、関係者だからという理由で不合格にならなかった。
・一般・補欠合格者選定名簿でより上位にいた5名の順位を飛ばし、特定の受験生に繰り上げ合格の手続きを行った。
・特定の受験生の、試験成績の点数データ(素点)を書き換えさせ、成績順位を高める等の調整を行っていた。
・2018年度推薦入試の合否判定に際し、「去年は女性が多かったから、今年は男性を多く取りたい」という前学長の考えのもと、女性に不利益な合否判定結果を出した。
・一般入試・センター利用入試の二次試験科目である小論文試験の点数について、受験生の性別や高校卒業年からの経過年数に応じて、一部の受験生にだけ点数を加点するなどして成績順位を高める等の調整が認められた。
全額不交付
2018年8月15日
(2019年9月13日)
不適切な事案 昭和大学 ・入学者の確定を急ぐため募集定員20名の合格者に加え、辞退者を見込み、その見込み数について補欠者の中から同窓生子女を優先的に合格させていた。
・同窓生子女や親族、計19名が合格点に達していなかったにもかかわらず合格とされていた。
・筆記による一次試験、面接、小論文、調査書による二次試験を実施。その際に調査書の評価で現役生には10点、一浪生には5点を加算していた。
・補欠者繰り上げ合格を知らせる電話連絡において、成績上位者から順に架電をするものの、合格者の男女比は、2013年度は男性137名に対し女性3名、2014年度は男性127名に対し女性6名、2015年度は男性122名に対し女性8名、2016年度は男性92名に対し女性6名、2017年度は男性73名に対し女性2名、2018年度は男性56名に対し女性0名と、大きな差が出ている。
・22歳以上の受験生については、補欠のまま繰り上げ合格できなかった合理的理由が入試結果だけからは見当たらないことから、年齢により異なる取り扱いが行われた可能性も否定できない。
35%の減額
2018年11月22日
(2018年12月27日)
不適切な事案 神戸大学 ・2018年度推薦入試(地域特別枠)における書類審査で、学生募集要項に明記せずに地域に配慮した配点を行っていた。
・地元の医師不足解消のため、但馬・西播磨に25点、北播磨・丹波・淡路に20点、阪神北・東播磨・中播磨に10点と、兵庫県内で医師や公的病院、病床数が不足している地域へ重点的に配点されるよう加点が行われていた。
・地域性による配点を考慮しない場合、最終選抜については、新たに受験生2名が最終選抜合格者となりうること、第一次選抜については、新たに受験生2名が最終選抜対象者となりうることが判明している。
25%減額
2018年12月8日
(2019年1月4日※報告書記載日)
不適切な事案 岩手医科大学 ・学士編入学試験において、卒業後地域医療に従事することを出願資格(誓約書提出)とし、その確実な履行の可能性を重視する観点から、2018年度の入試では自大学歯学部出身の受験生を優遇していた。
・自大学歯学部出身を優遇した結果、二次試験順位が4位にもかかわらず他大学出身の受験者1名が不合格と判定された。
・一般入試における追加合格者について、正規合格判定において面接等を含む総合的な評価から8名が不合格と判定されたものの、追加合格候補者とせず、不合格となった8名より評価が低いと思われる追加合格者が発生していた。
・8名のうち、面接点が基準点以下の1名をのぞいた7名が不利益な取り扱いをされていた。
25%減額
2018年12月8日
(2019年6月27日)
不適切な事案 金沢医科大学 ・2018年度のAO入試、指定校・指定地域推薦入学試験における推薦書の配点において、北陸3県の高校出身者への加点とし、石川県の高校出身者に5点、富山県、福井県の高校出身者に3点、卒業生の子弟に10点、現役・一浪の受験生に5点、最高20点を加点していた。
・加点の影響で不合格となった受験生は7、8名。
・2018年度編入学試験(第1学年次後期編入)における書類審査において、北陸三県出身及び高校ランク加算(最高10点)、年齢加算(10点~-20点)をしていた。
・合格の順位にありながら合格の対象とならなかった受験生は、AO入試では8名、編入学試験では1名が認められた。
・2018年度一般入学試験において、補欠合格者への電話連絡に際して、年齢も加味していた。
・補欠合格者(前期・後期)として合格しうる順位ながらも、補欠合格の対象とならなかった受験生9名が認められた。
25%減額
2018年12月8日
(2019年3月29日)
不適切な事案 福岡大学 ・高等学校作成の調査書の点数に、現役生には最大で20点、一浪生は10点を調査書の評価平均値に加える得点操作をし、二浪以上の受験生は加点の対象としなかった。
・推薦入試でも同様の操作があった。
・得点操作は現役生に何点加点すれば現役生が増加するか等をシミュレーションすることを目的に行われた。
・2013年度から2018年度の、福岡大学医学部の現役合格者増加を意図して設けられた得点操作にもかかわらず、意図した効果は上がっていない実態が認められ、多浪生(特に二浪以上)にとってさして障害になっていなかったものと認められた。
・2018年度一般入試においては、正規合格したはずの9名及び入学意思の打診を受けたはずの追加合格予定者11名の合計20名が、2017年度一般入試においては、計18名が不当な扱いを受けたと想定される。
・A方式推薦入試については、2018年度入試で合計24名、2017年度入試で合計22名の受験生が不当な扱いを受けたと想定される。
(どちらも複数想定されるシミュレーションの1つによる結果であり、異なる手法をとれば不利益を受けたと想定される人数も異なる結果となる可能性がある。)
25%減額
2018年12月10日
(2019年11月1日)
不適切な事案 順天堂大学 ・学力試験の順位が一定順位以下の受験生については、浪人年数の多い受験生及び女性の受験生が、不利益に取り扱われる合否判定基準が適用されていた。
・二次試験においては女子受験生が不利に扱われる合否基準が適用されていた。
・入学試験において不利益な取扱いにより不合格となった受験生は、2017年度の一次試験では52名、二次試験では24名、2018年度の一次試験では65名、二次試験では24名。
25%減額
2018年12月10日
(2019年6月10日)
不適切な事案 北里大学 ・2018年度一般入試で補欠合格者への電話連絡に際し、必ずしも得点順に繰り上げ合格の通知が行われておらず、男性や若年者を優先し、属性による扱いの差異を設けていた。
・総合得点439点以下の受験生において、同じ属性でも男性若年齢受験生が繰り上げ合格となる率が、そうではないものの率より高いこと、さらに、総合得点が下がるにつれその傾向が強くなることがわかった。
・補欠者のうち、合格ラインになりうる得点を得ながらも繰り上げ合格にならなかった受験生が10名認められている。
25%の減額
2018年12月12日
(2019年9月17日)
不適切な事案 日本大学 ・2016年度~2018年度の一般入試において、同学部同窓生の子女計18名を優先的に合格させていた。
・医学部同窓生の子女は、一部の大学付属病院や関連病院の維持発展に資する可能性が高いため、その点を判定基準の一部に加味した総合評価により追加合格となった。
・同窓生の子女を優先して繰り上げ合格をさせなかった場合に、追加合格の対象となっていた可能性のある受験生は、2016年度は2名、2017年度は8名、2018年度は2名の合計12名にのぼる。
25%の減額
2018年12月12日
(2020年1月17日)
不適切である
可能性の高い
事案
聖マリアンナ
医科大学
<文部科学省の指摘・第三者委員会の調査報告書>
・一般入試における3年分の調査書等の点数化結果について調査したところ、毎年、男・女と現役・浪人で最高点、最低点ともに大きな差がついているとともに、平均点でも女性より男性が(1.8倍~2.6倍)、多浪生より現役生が(例えば18歳以下が21歳以上の3.5倍~15倍)と、顕著に高い点数となっていることを確認。
・性別や年齢等の属性により一律の取扱の差異を設けていることが疑われる。
・2018年度の一般入試に占める女性の割合が低下している(平成25年は32.3%、28年には43.2%まで上がるも、平成30年度27.1%)。
<聖マリアンナ医科大学の見解>
・出願書類(調査書・志願書等)の評価に関する部分について、順位を付す関係から点数化した上で総合評価していたが、その最高点が全体の約1/4程度と高すぎたことから疑念を招いたものと考えている。
・意図的ではないにせよ、属性による評価の差異が生じ、一部受験生の入試結果に影響を及ぼした可能性があったと認識。
減額なし

 


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